受賞者:岡本隆明 准教授 (理工学部社会基盤デザイン工学科)
受賞名:土木学会 論文奨励賞
受賞日:2022年6月10日
受賞テーマ:半球粗度まわりの乱流構造が種子捕捉過程に与える影響に関する実験的研究
礫間での乱流による粒子捕捉メカニズムを解明するために、礫河床をモデル化した半球粗度流れを対象として実験を行い、乱流構造と浮遊種子の挙動について検討しました。粗度に水と屈折率が等しい高吸水性ポリマーを用いて粗度層内部の流れ場をPIV計測し、これまで計測が困難であった粗度内部の平均流および乱流構造の解明を試みました。また、種子投入実験ではトラッキング追跡した種子の軌跡と PIV 計測結果を比較し、粗度近傍の流れ場が種子の輸送メカニズムに与える影響を明らかにしました。粗度内部で乱流による粒子輸送を計測した例はこれまでほとんどなく、本手法は他の河床材料への応用も期待されます。この研究が評価され、土木学会論文奨励賞の授与となりました。