本学科宇佐美勉教授がH23年度土木学会功績賞を受賞されました.
土木学会功績賞は,土木工学の進歩、土木事業の発達、土木学会の運営に顕著な貢献をなしたと認められた個人に授与される,土木学会の最高の賞です.
宇佐美勉教授は,鋼橋の耐震・制震および薄肉鋼構造物の座屈・耐荷力分野では世界的に知られた研究者です.数多くの論文を国際学術誌に発表し,また数多くの国際会議での基調講演・招待講演を通して,我が国の高度な設計技術を国内外の研究者・技術者に紹介すると共に,11度にわたる土木学会の論文賞および研究業績賞の受賞により,鋼構造工学の進展,橋梁事業の発達に顕著な貢献をしてきました.
土木学会においては,阪神・淡路大震災時に積極的に現地調査を行い,鋼構造物の震災報告書,耐震設計基準に対する提言を作成し,悲惨な大災害のアーカイブ化に尽力しました.また,鋼橋の耐震・制震設計法の開発と体系化に積極的に取り組み,動的挙動の複雑な鋼橋を対象とした世界で唯一の示方書である,鋼・合成構造標準示方書【耐震設計編】の作成を主導しました.さらに,土木学会中部支部長および顧問として支部の運営にも貢献致しました.
名城大学においては,平成19年度から5年間,文部科学省ハイテク・リサーチ・センター整備事業の研究課題「制震構造化等の新しい概念による構造物の耐震性能向上プロジェクト」のリーダーとして精力的に研究活動を行い,その成果は高い評価を得ております.
以上の理由により,宇佐美勉氏は功績賞の受賞者にふさわしいと認められました.